小学生の皆さんの成長には、 目を見張る時があります。
文章を書くのが苦手。 何を書いているのか 読み取ることも なかなかうまくいかない生徒さんがいました。
算数の文章題に なると 問題が意図していることが、 わからずに解けない生徒さんは、 よくいるものです。
しかし この生徒さんは、 学校の先生からも心配と言われて、 河竹会に入会してこられました。
緊張感もあって、 最初は 私たちが言っていることもなかなか伝わらずに 苦しい時間を過ごしたこともありました。
今年の春の集中講義のあたりから、 「あら?、 ちょっと違うかな?」と感じることがありました。
昨日の授業の時、 ちょっと苦労した問題がありました。 かいつまんで言うと「鼻の奥がつんとした」という文章から何を感じるか?という問題でした。
この表現が わかるだろうか?と私は 内心 思いました。
「感じたことを何でもいいから、 言ってみようか?」と 問いかけると、 しばらくは ちょっとモジモジしていました。 でも 口の周辺が 何か言わんとするかのように 少々動いています。
「感じることだから、 間違いってないんだよ! 思ったとおりのことを 言ってみて~」と促しました。
すると「 なんだか 悲しい気持ちがする。」と生徒さんは、 答えました。
「どうして?」と聞くと、 「自分が 鼻の奥がつんとする時は、 泣きそうになる前だから、 悲しい気持ちになっていると思う」と答えてくれました。
ブラボー!! 素晴らしい!! すごいね~!! ほめられる言葉が これ以上ないのでは?と思うくらいほめました。 私も ホントに 嬉しかったのです~
どこが素晴らしかったか?と言うと、 文章を自分の感情や自分の感覚に落としこめたことが、 まず素晴らしいと思いました。 言葉が上滑りしていません。 その次に 自分が感じたことを率直に言葉に
することができたところが、 よかったと思います。
あともう一つ! 勇気をもって 言えたところです。 「違うかも? 違っていたら、 どうしよう?」という恐れを乗り越えて、 発言できたところが、 偉かった!と思いました。
言葉にすることが、 なかなかできなかったこの生徒さんは、 私からほめられて とっても嬉しそうでした。
チェックシートの感想にも、 「言葉にできて嬉しかった」と書いてありました。
表現力とは、 言葉のインプットとアウトプットが バランスを取れた時に、 発揮されます。
小学生の段階では、 なかなか 言葉の力や 言い回しがわからず、 「作文が苦手! 国語はいや~」というお子さんが多いと思います。
しかし訓練で 言葉の力も 文章構成力も上達できると思います。
一歩一歩 前進して そのお子さんの目標がクリアできれば、 「国語はいや~」から「国語はおもしろい」に変わるかもしれません。
どのお子さんも 必ず成長があります。
昨日は、 教えている私が驚くほど、 急成長を遂げたお子さんでした。
きっと このお子さんは、 今年は学校の成績にも 反映していくと思います。
今後も自信を持って、 発言したり 作文を書いてほしいなあ~と思いました。