まだ 昨日の飛鳥Ⅱが目に焼きついて 余韻覚めやらぬ今朝の始まりです
昨日出発した母から今朝電話がありました。
舞鶴(京都市)に着いたそうです。 あれだけ 船の旅を心待ちにしていた母ですが、 昨日は 相当揺れたそうです
船酔いの一歩手前だったそうな? 本人には申し訳ありませんが、 「飛行機とどっちがいい?」と聞きたくなります
一緒に乗船している 脚本家の橋田寿賀子さんと 顔見知りになったと(ホントかな?)喜んでいました
機嫌よく帰ってきてもらいたいものです。
さて さて 昨日のお話で恐縮ですが、 両親を見送った後、 私は天神まで ぶらりとお買い物に出かけました~
モノ物もの… お金さえあれば、 何でも手に入れられる世の中です。
ちょっと可愛いものやキレイなものを見ると、 胸がときめく やはり 煩悩きわまりないタケダでございます
そんな中で、 あるコーナーの前で 釘付けになりました
見事な刺繍が施されたストールが売ってあったのです。 どう見ても これは手刺繍。 私が最初に見たのは、 びっちりと隙間なく刺してありました。
目をストールから離して横を見ると まだ若い外国人の男性が刺繍をしています。
いわゆるデモンストレーションです。
独特の針を 器用に布の表裏を通して あっという間にお花を一つ 仕上げていきます。
しかも 下絵なしで~
私がじっと釘付けになって見ていると、 「カシミール シシュウ」と日本語で話しかけてくれました。
日本語がわかるのかな?と思って 日本語で話しかけると 彼が知っている精一杯の日本語が「シシュウ」だったのです。
それからは 英語でお話しました
インドの北部のカシミール地方の刺繍でした。 独特の色合いです。 糸はポリエステルの糸を使って刺繍をしていました。
彼の刺繍暦は、 6~7年とのこと。
ストール一枚が 刺繍が少ないもので3万円前後でした。
日本人にとっても 決して安くない この刺繍の製品を 彼らが作って いくら彼らの手元に渡るのか 私はとても気になりました
余計なお世話かもしれませんが… 一人の人間が手仕事で できることは 知れています。 逆の言い方をすれば、 精魂こめて作ると 一つの作品にものすごい時間を要します。
純粋によいものを作ろう~と思っている途上国の人々の労働を 正しく評価して 対価を払っていればいいのですが、 労働力の安さにつけこむような工賃だと 私は 純粋な気持ちを冒涜するように感じるのです。
いわるゆフェアトレードという言葉がありますが、 こと手仕事に関しては 手から魂が注ぎ込まれると思うのです。
フェアであること それは 人を大事にすることだと思うのです。
人は、 世界どこの人も 皆同じです。
涙を流し、 喜びの笑みを浮かべ、 悲しみには嗚咽し、 そしてみんな 温かい血が流れています。
経済大国の日本が、 利益を上げるために他国を利用するようなことは しないでほしいなあ~と思います。
どんなにステキなものでも、 カワイイものでも、 その商売の裏が見え隠れすると うんざりします
私は懸命に手を動かし 私のお話に快く応えてくれた青年が、 正しい対価を払ってもらっていますように~と願わずにはいられませんでした。
彼は きっと出身地では、 未来を背負うホープかもしれません。
正しく評価され、 そしてその国が発展していくきっかけになってくれるのであれば、 私は 30万円のストールでも買うでしょう。
同じ モノでも その背景がしっかりわかるような売り方をしてくれていれば、 もっと気持ちよくお買い物ができるのに!と思いながら、 帰ってきました
河竹会ブログ