河竹会ブログ

教育論

 昨日 宿題をしてこなかった生徒と話していたときのことです。 

 約束を守らない、 しなければならないことをしてこないということは、 将来 誰からも信用されない人になる。 

 勉強というのは、 将来 仕事をきちんとやって 収入を得るために必要な能力や作業や判断力を身につけるためにやっているのだから、 一つ一つのことを しっかりやるように! と…

 その中で、 今の世の中の厳しさを 話しました。 

 「非正規雇用の労働者が、 経済状況の悪さから どんどん解雇されているでしょ?」と私が言うと、 「なん、 それ?」という生徒さんの反応。 

 こちらの方が、 「なん、 それ?」と 言いたくなりました。 

 これだけ 毎日さまざまなメディアで、 こちらの気分が滅入るほど 毎日 報道されているのに…

 中学2年生と言えば、 もう少し わかって欲しいものです。 

 ニュースを見ても、 難しい経済動向なんて意味がわからないのかもしれません。 それは大人も同感です。

 しかし リストラがいっぱいあっているぐらいは、 知っているのではないでしょうか?
  

 かつて大宅壮一氏が、 「国民総白痴化」と 日本国民を揶揄して言ったことがありましたが、 現代の子供たちの学力の低さだけではなく意識レベルの低さには、 打つ手はないかのような虚無感を感じます。 

 この国には 倫理観も 責任感も 将来を憂える思春期の悩みも苦しみも 消えてしまったのか?とさえ思います。 

 一体 子供を取り巻く環境は、 何を伝え 何を導こうとしているのでしょうか?

 私たち 子供を取り巻く 大人の責任が 何よりも大きいと思います。 

 家庭、 学校、 地域、 そして国

 アメリカは、 「change」ー 変革をうたったオバマ大統領が 就任式を終えました。 

 アメリカは、 変化の波に乗って上昇しようとしています。 

 私たちは、 日本人として 確固とした理念をもって、 変化と言うより自分達の足元を見つめなおしていく必要があると思います。 

 その基盤となるのが、 「人」です。 「人」を作る「教育」は、 何よりも重要です。 

 今 憂える現状を 根本的に 動かしていけるのは、 教育に携わっている 私たちでは ないだろうか?と 大げさなようですが、 私は 思っています。 

 家庭ができないなら、 お手伝いしましょう~

 学校ができないなら、 私たちが提供しましょう~

 地域ができないなら、 私たちが枠組みを作りましょう~

 そうやって 小さなことを「志」を持って仕事としていくことが、 低学力や無関心の子供たちを 学ぶ力のある関心をもつ子供に 変えていくことにつながっていくのだと思います。 

 しかし これは、 口で言うほど たやすいことでは、 ありません。 

 全力を傾けてでも、 達成できるか わかりません。 

 でも やるしかない! 無力感を感じても、 継続していくことの先に 小さな明かりが見えてくると 私は信じています。 

 
 子供は、 最初から無関心ではなかったはずです。 

 子供は、 生まれた直後は 無垢です。 

 人間は、 もともと興味関心を持つことができるように DNAに組み込まれています。 

 悪い教育は、 人間を悪く変えます。 

 よい教育は、 人間を良くします。 

 教育が、 今ほど大事な時は、 これまで なかったのではないでしょうか?

 100年に一度の 大不況とたとえられますが、 日本は まさに100年に一度の教育大転換期を迎えていると言っても過言ではないと思います。 

 勉強することの意味から、 問い直し、 大人となった時に どんな人間になって欲しいか? それは 本人の意識によるところも大きいですが、 周りが道筋を整えてあげるのが、 大事な一歩だと思います。 

 
 よい学習環境は、 よい人生を作っていくと思います。 

 勉強が全てでは、 ありませんが、 勉強である程度のことは、 作っていくことができます。 

 そして その勉強の機会は、 今の日本では 誰にでも平等に与えられています。 

 勉強することが 自分の未来を開いていくと私は 信じています。 

 私は、 勉強することの意味を 生徒の皆さんに 伝えていきたいと思います。

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