受験生の親ならば、 ウツウツとしてくる季節です。
目の前で 集中していない子供の姿や テレビを見ていて一向に勉強する気配を見せない子供の姿ほどイライラがたまってくることはありません。
時には 子供に向かって爆発することもあるでしょう。
時には もう知らない!と無関心を装うことで なんとか自分の気持ちを保とうとすることもあるでしょう。
しかし… どうして 子供がそれほど集中しなかったり、 勉強しないのでしょうか?
一つは勉強の習慣がついていないことが原因です。 そして自主性がなく忍耐力がない子供に育っていることも集中できない原因です。
親は 集中しないように育てた覚えはないはずです。
でも よく考えてください。
毎朝 遅刻しないように起こして、 ご飯を食べさせて 忘れ物がないか?チェックして 送り出していませんか?
どうかしたら 学校まで車で送っていませんか?
過保護とまではいいませんが、 世話を焼きすぎると 自分で何かをしようとする気持ちは 起きなくなるものです。
子供は 誰かがどうにかしてくれる!
親は 私がいないとこの子はダメ!
お互いに依存度が高くなっていることに 気がつかないのです。
自主性を失った子供は、 自分で何をして良いかわからない、 何か他人が引いたレールの上しか走れない、 そんな他力本願的な生き方を自然と身に着けてしまっているのです。
「草食男子」という言葉が流行っています。 私は この「草食男子」という造語が、 他力本願の象徴的な表現のように思えてなりません。
「肉食系」はガツガツして いやらしげに 映る言葉ですが、 人生を切り拓くというのは、 このいやらしいほどの貪欲さがないと 成し得ないと思うのです。
勉強にしても同じ。 ガツガツした貪欲さ や 渇望感がないと 「勉強なんて いいわ~」とすぐ安易な道へと逃避していってしまいます。
受験は、 孤独な闘いです。
親が手を差し伸べることはできません。 環境整備ぐらいです。
子供がどう解釈し、 自分の将来像をどう描いて、 どうしたいかということを 「受験」という機会を使って しっかり考えさせてはいかがでしょうか?
自立をさせることが 大事だと思います。 自立を促すためには、 よき相談相手に親がなってあげてください。
決して子供を評価したり、 決め付けたりしないで、 よく話を聴いて 子供の心の底にあるものを 引き出すお手伝いをしてあげてください。
自立した子供は、 親が手を差し伸べなくても 私どもが毎日の課題を与えなくても 自分でしっかり歩き始めます。
心配かもしれませんが、 自立のタイミングを後にずらすほど 大人としてひとり立ちする日が どんどん遠のいていくと思います。
受験を ひとり立ちの良い機会と捉え、 イライラや不安でいっぱいになるマイナス要因の親の心を昇華・陽転させる努力をしてみてください。
子供が変わるには、 母親が変わるのが一番です。
河竹会ブログ