よく聞くお話。
この時期になってくると、 中学受験の話が出てきます。
ほとんどの方が、 町内の中学校に進学します。 しかし 保護者の方の
中には、 時津中学校に進学させることを 躊躇される方が かなりいま
す。
時津中学校よりも 私立中学で 勉強させて 高校は、 県立高校に進学
させたいと 考えているようです。
ここで ひっかかるのは、 県立高校に進学させたいという点です。 私
立中学に進学したら、 その上にある私立高校に進学するシステムに なっ
ています。
学校によっては、 私立中学から 県立高校に進学する場合、 願書など
受験手続すらとってくれない 冷たい対応をする学校もあるくらいです。
つまり 私立中学は、 県立高校に進学させるようなカリキュラムはとっ
ていません。
まして 私立中学の授業についていけなくて、 成績自体が 受験どころ
ではなくなるケースも あります。
そうなると 高い授業料を払って、 私立中学に行かせる意味は ないと
思うのです。
どうして時津中学校では、 だめなのでしょうか? 原因は、 何でしょ
うか?
先生が悪いから? 生徒の質が低いから? 勉強できる環境ではないか
ら?
もし よくない噂を聞いたとしたら、 その噂の根拠を しっかりただす
べきではないでしょうか?
人は 結構 一つの例示でも 面白おかしく話して、 それが全てである
かのように 話が伝わっていくことが あります。
私は 時津中学校の 肩を持つわけでも 批判するわけでもありません。
でも なぜ公立中学じゃなくて私立中学なのか?を よく考えて 受験を
するかしないか考えるべきだと思います。
よく 「いじめられるかもしれないから」と言われる方もいらっしゃいま
す。 「いじめられる」生徒は、 どこにいってもいじめられます。 私立
中学が、 避難所ではありません。
いじめられるのが、 いやならば、 いじめられない体力づくりをしまし
ょう。 いじめられて 折れてしまう考え方を いじめられても 気になら
ない考え方に 変える陽転訓練をしましょう。
もし いじめを気にして、 生きていく場所を選ぶのでしたら、 社会性
を養えません。
教育を受ける場所を選ぶ 選択理由とは、 次元が別問題です。
子供の将来への方向付けや 教育方針は、 もっと早期に考えるべきでは
ないかということが、 いつも面談していて気になります。
自分の子供に 良質の教育を施したいと願うのは、 どこの親でも同じで
す。
しかし 価値基準が 家庭によって違います。
最初から 上位の成績を狙って 受験をさせ、 難関校を目指すのか?
子供の個性を重要視するのか? 勉強よりもスポーツを重要視するのか?
考え方の基準は、 いろいろあると思います。
ほとんどの皆さんは、 小学低学年のうちは 伸び伸び遊ばせてあげた
い、 高学年になったら ちょっと勉強もさせないと!と考えていらっしゃ
るようです。
ですから 河竹会に小学低学年で 通わせる保護者の方は、 口をそろえ
て「まだ ○年生なのに塾に通わせると?」とまるで批判するかのように
言われる~と おっしゃいます。
しかし 私は 小学校の高学年では、 間に合わなくなってきていると感
じています。 小さいころから できあがった習慣は 簡単に変えられませ
ん。
時津町は、 小学校も中学校も 地域によって決まっています。
お隣の長崎市は、 学校を選ぶことができます。 少しでも良質な教育が
受けられる学校を 保護者も子供も 選んで、 通学します。
小学校も できるだけ熱心に指導してくれる学校を選びます。 ですから
学校選び、 教育方針ということに関して保護者の関心度が高いと感じてい
ます。
何が何でもがんじがらめに勉強させたいと思っている保護者は、 いない
でしょう。 皆さん 口にするのは、 「普通についていければ」という一
言。
その「普通についていく」ということが、 実はこの町では 大変なこと
に なりつつあると 私は感じています。
危機感の温度差は、 今後 文科省のゆとり教育見直しの方針で かじが
切られると、 大きな差が出てくると思います。
そして その結果、 一番困るのは、 生徒本人ではないでしょうか?
私は 私立中学が 県立高校に進学するための特別な授業や指導をしてく
れるのなら、 大手をふって 私立中学をお薦めします。 しかし 残念な
がら そういう私立中学は、 今のところ ありません。
県立高校にいきたいのなら、 公立中学で じゅうぶんです。
要は 本人が 理解できるだけの能力を身につけ、 努力をして学力を高
めないと いけないということです。
中学が 見え始めて、 やっぱり受験させようかな~、 時津中学には行
かせたくない~ という消極的な理由の受験は、お薦めしません。
小学校に 入る前に あるいは 入ってから ある程度のことは 考え
て、 最低でもやらなければならないことをきちんとできる習慣は、 身に
つけておきたいものです。
もし 保護者ができないのなら、 私どものような他の力を借りることも
あってよい選択だと思います。
さまざまなことが 激変を遂げる世の中です。
よりよい選択ができるように、 前もって さまざまなことを 考えて準
備をしておく必要があると思います。