昨日は 説明会で北陽台高校に行ったことを お知らせしました
その中で サッカーをしている生徒さんたちの写真を 載せました。
(この写真)
写真を撮ろうと思って、 私がカメラを構えていると、 真太郎先生が「あれ、 あの青いゼッケン○番の生徒A君じゃないかな?」と 言います。
「そうかな~? そういえば見えないこともないけど、 あまりに遠くて よくわかんないね~」と言って、 私はシャッターを切りました。
昨夜 塾に来たA君に 「今日 学校でゼッケン○番でサッカーしてた?」と聞きました。 A君は とても驚いた顔をして「どうして知っているんですか?」
やはり… 真太郎先生が言ったとおり、 A君だったのです。
さすがと思いました。 日頃 よく見ているから 姿だけではなく、 走り方や姿勢 遠目で見てもわかる仕草の特徴まで 真太郎先生のイメージの中にインプットされていたのです。
そこまで生徒の姿を見ていることに 驚くと同時に 私は とっても嬉しくなりました
真太郎先生が 高校生の皆さんを よく見ていることの表れだと思いました。
しかし その後が ちょっと大変でした
高校3年生の皆さんは、 模試の結果が とても気になる季節です。 センター試験に向けてあと3ヶ月をきりました。
来るなり 「先生、 上がらない」と涙ぐむ生徒さんがいます。 「何がダメなの?」と聞くと、 「英語」
この生徒さんは、 英語が得意だったのですが、 今になって スランプです。
今年の 5月ごろは、 「化学と数学がヤバイ」と言っていました。 しかし 今は その2教科が上がって、 英語がヤバくなったのです。
全部が 上昇気流を描いてくれれば、 ありがたいのですが、 なかなかそう うまくいきません
どれかが 上がると どれかが下がる―まだ安定していないことを 示しているのですが、 試験の度に一喜一憂していると身がもちません
それでも 試験の期日は 迫ってきます。 勉強の手を緩めることはできません。 自分が勝負を降りれば、誰かがニンマリして、 上がっていくだけです。
実際 5月にダメだといっていた化学と数学は、 かなり成績が上がっています 課題を克服した結果がでてきているのです。 悪い材料ばかりでは ありません。
でも受験生の皆さんは、 やはりマイナス志向になりがちです。 一つの不安が 膨らんでいくのです。
大丈夫 地に足をつけて勉強するように、 話しました。
しかし 一難去って また一難
今度は中学生の生徒さんが、 どれだけ勉強しても成績が上がらないと 涙
一生懸命 努力して 「覚えなさい」と言われたことは 全て覚えているのです。
小テストは 毎回 必ず満点でも 模試の結果に結びついていないのです。
こういう現象は、 確かにあります。 そして 本人してみれば、 これまで経験したことがないほど一生懸命時間もかけて勉強しているのです。 ですから 結果を求めるのです。
では なぜ結果に結びついていないのか?
まだ 問題を解きこなす力がついていないのです。 基本的なことは 少しずつ 入ってきているでしょう。
しかし 実際の試験問題には、 一問一答で覚えたような単純な出題のされ方は しません
たとえば 社会の問題です。
室町時代 「能」の前に 滑稽な 寸劇が行われていました。 この芸能を何と言いますか?
答えは 「狂言」です。
狂言という言葉は、 知っているのですが、 狂言がどのようなものか知らないと この問いには答えられません。
また日本地図の ある場所の断面図が出題されます。
その断面図が 日本地図のどこの部分をさすのか 日本地図のイメージが しっかり入っていないと答えられません。
言葉を知っていても、 その言葉が何を意味するのかをきちんと理解できていないと 点数に結びつく知識とは言えません。
夏休み前まで ほとんど何も知らなかった皆さんです。 まずは 言葉だけでも覚えてもらわないといけません。
もう一歩 進むと その言葉が意味することまで理解が進んできます。
歴史でしたら、 事件の前後の因果関係まで理解することができるようになります。
そうなってくると 点数化が 一気に進むのです。
問題の問われ方によっては、 まだまだこけてしまいます。 今は「ひよこ」なのです。
これから問題量を増やしていくと、 運用力がついてきます。
(間に合います!)
本人にしてみれば、 これまでにないほど勉強しているのですが、 私から言わせると これまで勉強してきていないのだから、 それが点数に結びつくのは、 これまで勉強してこなかった期間の倍かかると言わざるをえません。
ちょっと勉強して すぐ結果がでれば とても嬉しいのですが、 そんなに勉強は甘くありません
しかし 涙している生徒さんの前で そんな突き放すことは言えません。
まずは 頑張っている姿を認めてあげる必要があります。
そして 何が課題なのかを はっきりさせないといけません。 それから 不安を取り除き 具体的な対策を示してあげるのです。
「がんばっているよね? 一生懸命やっているよね?」 と私が言うと もう生徒さんは、 号泣です。
たぶん 生まれて初めての試練でしょう。
頑張ることの意味を 今 初めて 経験しているのだと思います。 でも 「苦しい、 辛い、 悲しい」とばかり言っても始まりません。
「よしよし」と 抱きしめてあげたいのですが、それでは 何の解決策にもなりません。 かえって自立を妨げます。
ここは 自分のこれまでの不勉強を謙虚に反省して、 下がったモチベーションを もう一度奮い立たせないといけません。
「今の 努力はまちがっていない」ということを 教えてあげないといけません。
最後は この生徒さんは、 「頑張る」と約束してくれました。
これまで 何人も こういう生徒さんを 私は経験してきました。 まじめにやっているから、 成績が上がらないことが不安になるのです。 しかし時間がかかるのは事実です。
でも まじめさは 勝利の切り札です。 必ず この生徒さんは、 成績が上がるタイミングが訪れます。
昨日は 涙涙の生徒さんを 一生懸命 受け止めました
しかし 最初の涙した高校3年生の生徒さん、 泣いている中学3年生の生徒さんを見て、 「仲間だ~、 みんな一緒だよね~、 先生 頑張るね!」と言ってくれました。
「あーーー、 頼もしいな~、 私の方が 励まされてしまうな~」と思いました。
どっちが支えられているやら?
私も偉そうなことを言いますが、 大したことないな~
生徒さんの方が よっぽど しっかりしている! と思った一日でした。