私が大学生の頃、 ある女性教授のアシスタントをしていました。 私が言うのも失礼な話かもしれませんが、 とても優秀な方でした。 女性で教授職をこなし、 女子学生の憧れでもありました。
その先生が、 テキーラ片手に言った言葉を私は今でも忘れません。
「女は、 男の2倍3倍の仕事をして初めて男と同等の仕事と認められる。 私は研究職だから、 研究成果で2倍3倍の結果を出してきたわ。 夫は家事でも何でも折半してくれるから、 家庭の中では同等。 でも子育てに限っては、 夫は手を出さないと言ったから、 子供は作らなかったの。」
ちなみにその女性教授の夫も大学教授です。 あまりの徹底ぶりに脱帽の思いがしました。
女は男の2倍3倍の仕事をして同等…学生の私にはピンときませんでした。 就職してすぐ彼女の言葉の意味がわかりました。 しかしそれから時代は変わって、 ずいぶん女性の活躍が認められる世の中になりました。
女性経営者はいまや珍しい存在ではありません。 CEOとして大企業のトップを務める女性もいます。
しかし女性の教師に対する「目」はやはり厳しいものがあります。 「女性は、 感情のコントロールができないから…」 「いわゆるヒステリックになるのは女性」と言いたいのでしょう。 でもこのような発言をする人は、 やはり女性なのです。 自分の中にあるものだから、 余計に意識するのでしょうか? (私は感情のコントロールは、 個人差だと思っています。)
私はフェミニストでもジェンダーフリーを声高に主張する人でもありませんが、 「女性の敵はまだ女性なの?」と今日は思ってしまいました。
ヒステリックになって暴力をふるいその暴力が止まらず生徒にけがを負わせてしまうのは、 男性教師のほうが圧倒的に多いのですがね…
男が優れている、 女が優れている、 どちらの方が…というのは、 問題外だと思うのです。 優れている人は、 男女関係なく優れているのです。 一般論で一くくりにするのは、 私は問題だと思っています。
男女差への偏見が、 まだまだ多いのですね。 もっと人格的に人を見る目を養いたいものだと思いました。